映画の話

映画 覚え書き

社長道中記

とにかく、画面がエドワードヤンの夜の風景のようで綺麗で感動したし、新珠三千代が綺麗だった。森繁映画は森繁がキモい分だけ女優の美しさがひときわ印象に残る。珍品堂主人の淡島千景。裸の重役の草笛光子。暖簾の乙羽信子。青ベカ物語の中村メイコ
あと、新珠三千代の美しさに見惚れている内に、喜劇初詣列車の佐久間良子を思い出したりもしつつ、最後の宴会の場面で三橋達矢が出てくる事で、州崎パラダイス赤信号や風船の安っぽく落ちぶれた新珠三千代の姿が薄ら浮かんできて、州崎パラダイスの河津清三郎狂恋女師匠や下郎の首の田崎潤的な女を落とし入れる不吉な影に見えてきたり、(狂恋女師匠の田崎潤を観ながら、どうしたら人間がここまで極悪になれるのか?みたいな事に、そのまま下郎の首の殿様に人権を踏み躙られる田崎潤の家来役があるが、この2つの映画を繋げた田崎潤ストーリーを一本の映画に纏めたのがスパイクリーのクロッカーズで最後の模型列車で遊びながら模型列車の歴史を喋るシーンが、そのままあかね雲やからたち日記の赤紙による列車での出兵シーンのパロディになっている)風船の森雅之から浮雲森雅之羅生門のパノラマ的な画面の振り子にある森雅之と、妄想の武勇伝を語る 老害志村こうなどの構図も見えてくる。
もちろん三木のり平小林桂樹加東大介山茶花休や君も出世できるの浜美枝、団レイコなどの配役も最高の一本だ。

hip hopのbeefの焦点は何がリアルで?何がリアルでないか?みたいな事だが、昭和歌謡映画は全てが虚構で虚構の中でストーリが強化されている。いただき女子の身の上話に客が酔い、客が嘘の武勇伝を語り、演歌のデュエットでその嘘がリアルに昇華されていく。みたいな嘘世界の心地良さ。なのだ