映画の話

映画 覚え書き

飢餓海峡

飢餓海峡。言わずと知れた内田吐夢監禁の代表作である。内田吐夢監督を知らない方々に、少しご説明させて頂くと、ラストエンベラーの甘粕大尉とも交流があったという 非常に政治的ゴシップ色の面でも有名な人物であり、その作風も週刊文春実話ナックルズのように常にサイケロックのようにドロドロしている。と、言うイメージを持ったまま観始めたが、あまりにあっさり味で内容も頭に入らず、何日かにわけて何度も平日の寝る前に見続けたりした。その間にYouTube で有吉のsunday night dreamerの過去回 や田村敦のニュースウィーク、あちこちオードリーの壇蜜チョコプラの回などを見ているうちに、あの番組でチョコプラの松尾がギルガメッシュナイトのいじり岡田みたいな変顔をして若林に「そういう変顔みたいなコントぼけいいから」と言っている画面の隅のブースのガラスに飢餓海峡伴淳三郎的なヨレヨレの刑事の格好をした苦渋と生活苦による憔悴しきったマキタスポーツの顔まで浮かんできた。

「タレントの長島一茂さんのご自宅にスプレーで落書きしたのは、江角マキコ氏ではなく貴方ですね?」

サンドイッチマンのラジオでお馴染みの竹内まりやの曲が薄く流れる中、番組終わりにマキタスポーツからそっと手錠をかけられるオードリー若林…

「悪いのは若林じゃない!若林をそういった犯行に至らせた学生時代の恋愛格差であり、ひいては現在を生きる我々自身の社会の貧困なんだ!」

絶叫とも間違えるほどのアナウンサーのナレーションと共に番組は終了する。

 

他には、学生時代に購入してみたらめちゃくちゃ失敗したビニ本。みたいな意味で、オードリー春日が鬼瓦権蔵みたいなドカジャンを着て、ひたすら飢餓海峡の逃亡中の三國連太郎みたいに汚ならしくイモとかオニギリをムシャムシャ食ってる横で若林がニュースキャスターしているビニ本。表紙帯に若林が牛乳瓶の蓋みたいな目がぬをかけてケントデリカットみたいなジェスチャーをしている。「ノドチンコの奥のオウム貝まで丸見え!それってウルバリンか~い?」みたいな訳のわからない推薦文が書いてある。

壇蜜は、連載漫画 壇蜜とかも合わせると、ギャグのとらえ方が僕にはわからないが、マリリンモンローの荒馬と女とかの日本版。みたいなニュアンスなのだろうか?そう考えると、反撥のカトリーヌドヌーブの序盤のシーンも良かったけど、黒沢清が叫びで壇蜜ではなく葉月里緒奈を起用したのがアメリカンニューシネマ的というか黒沢清的だな。と思った。壇蜜石井隆の方は見ていない。石井隆は、ヌードの夜が良かったけど、最近 vシネやロマンポルノの起源みたいな意味で豊田四郎夫婦善哉飢餓海峡をみてると、鈴木清順のタイトさに気付かされた。

それと、飢餓海峡を何回か見ていて、ジムジャームッシュのダウンバイローである事に気付かされるし、そうするとジョニーデップのデッドマンとかゴーストドッグが欲しくなったりケリーライカートのリバーオブグラスみたいなと思いつつ、ドラッグストアカーボーイやwandaを購入したりしたくなりつつ、500円でヒッチコックのサイコだけ買って、アメリカンニューシネマを全てわかった気になったりする事。あえてアメリカンヴィンテージと藤井フミヤの世界みたいなのに憧れず、日本の古臭い安い演歌映画だけ買って高円寺界隈のお洒落サブカル皇帝サウザーを気取る事で だいぶお財布に優しいアメリカンヴィンテージ サブカルおじさんになれるのでは?と思う。聞けば聴くほど、しゃらくせえ!と思われる読者の方もおられると思うが、お洒落界隈にとって一番大事なのは、お洒落をする事ではなく節約術なのだ。だから、トランプ大統領などは、マドンナやジョージクルーニなどの高円寺、下北沢界隈から いつまでたってもフアッションセンスを馬鹿にされているのである。