映画の話

映画 覚え書き

白熱

帰宅後 猫が元気だったので無理矢理スケジュールを切り詰めて観たらしんどかったし、帰りの若者と観光客でハイテンションの車内の隅っこ暮らしもしんどかった。帰宅後の飯や風呂、洗濯や猫の投薬、歯磨きなども思いの他スムーズに片付いて12時には寝れた。
ザコンギャングの映画なので、アルドリッチの傷だらけの挽歌とかサイコみたいなお母さんべったりの病的なサイコパスを想像していたら、アルパチーノのスカーフェイスみたいなキャラで、確かにマザコンと言われたらマザコンキャラかもしんないな。と思った。それに羊達の沈黙のレクター博士みたいな感じもあった。色々と映画全体の構成やシークエンスを考えていくと、フイリッツラングのMなのだが、まさか、フイリッツラングのMがスカーフェイスや羊達の沈黙。バッドマン リターンズのペンギン男まで繋がっているとは思えず、観て良かったと思う。あとドンシーゲルの殺し屋ネルソンとの比較も楽しめるほどスピーディーな話の展開でもあった。そんな感じがティムバートンのバッドマン的でもあった。

ストーリー的にはシオマドクの殺人者と似ている部分もあり、ヘミングウェイをマッチョと認識するか?マザコンと認識するか?ビッグダディと認識するか?傷痍軍人と認識するか?人それぞれだが、バートランカスターみたいなデカイ役者が演じている事でマザコン感が薄れて、むしろクロネンバーグのヒストリーオブバイオレンス。みたいな影のあるビッグダディ的なイメージの映画になっていたので、マザコンのイメージが強調されているのは身長の低い役者が演じているから。特に「あいつは、良い歳して自分のお袋しか信用していない!完全に動物だよ!」みたいな台詞には流石にふいた。し、そういった冷酷なヒールキャラがトロフィーワイフを連れている設定にも迫力があった。部下と浮気して殺されそうになってもワイフは所詮 人生の刺身のつま。殺す事も殺される事もあんまし気にしてない。みたいな感じで、その後もあんまり気にもかけていないような感じなのだ。流石に日本人のsnsでもそこまで言わんやろ。みたいなアメリカ社会の阿保な差別感見た目で公共モラルが機能してく感じだしナチス時代のドイツ映画っぽさもあるけども、その記号化がむしろ言語能力の低い移民国家にとってはユニバーサルデザイン的に機能もしてるんだろうな。と思ったりした。ヴァージニアメイヨの整形美人未満みたいな薄い関係のセフレみたいなトロフィーワイフをリッテンシュタインの漫画をモチーフにしたシルクスクリーンで見たような気もした

鈴木清順の殺しの烙印との比較も面白いと思う