豚が井戸に落ちる日
ホンサンス。というか韓国映画はキムギドク以外観た事なかったが、冒頭のハングル文字とホラーっぽい音楽からもってかれた。中平康や市川崑、小津の小品的な平凡な日常生活の中のホラー的な一瞬を切りとる感じが、少し前にみたロバートアルトマンのロンググッドバイや黒沢清、石井隆の記憶と交錯した。韓国の蛍光色っぽい青や黄緑や青っぽい赤。数式っぽいハングル文字。キムギドクの悲夢やブニュエルのブルジョワジーの密かな愉しみに近い作品かも知れない
SEXシーンをわりとがっつり描いているところが中国や邦画にない魅力があった。
サントラも良くて、TLCの曲が流れる喫茶店のシーンも素晴らしく。エドワードヤンやホウシャオエンのラバーズロックというのか、レゲエがかったロカビリーっぽいオールドアメリカンロックのサントラを彷彿させた。