映画の話

映画 覚え書き

黒い画集〜あるサラリーマンの告白〜

期待していなかったが、かなり見応えがあった。最初ノイズ程度だった画面上の無数の点ー大企業サラリーマンの人の群れや高層ビル群の無数の窓がどんどん振動がデカくなって、湘南で太陽族大学生が歌い踊りいちゃつく夕方の海岸でイカサマ麻雀の返済を理由にキムタク大学生をめちゃくちゃにボコる小池朝雄の引きのショットがピークになる。迫力があった。

会社の役員室のオブジェがバリの呪いのオブジェ風だったり。細かい小道具にも視覚的演出がありつつー最期はとても尻切れとんぼのしょぼい終わり方だった。

江原達よしがキムタクっぽかったり

原知佐子小林桂樹の歳の差社内不倫カップ

西村晃の刑事や小池朝雄の暴力ヤクザなど

全てが類型的なのに、何処か普通の映画と違う見応えがあった。きっと原知佐子小林桂樹の不倫生活の盛り上がってるピークから終焉までのプロセスを殺人事件や恐喝などの起伏のあるドラマティックなサスペンスと関係ないとこで対比的に淡々と丁寧に日常の時間軸を追いかけているからだろうと思う。

エドワードヤンの台北ストーリーの屋上のコダックの電光掲示板と同じカットがあった