映画の話

映画 覚え書き

ことの次第

ことのしだい。冒頭のダフパンク的SF映画は処刑の丘からルイズブルックスパンドラの箱を連想させる軽蔑ーそのゴダールの軽蔑の撮影風景を映画にしたジャックロジェのパパラッチ。ーその構図と同じカットの吉田喜重の女のみずうみに繋がっていくところが気持ち良かった。徐々に、隠し砦の三悪人の記憶が蘇ってきた。黒澤ってSFなんだ?という事に気付きつつ、たまに台風クラブを思い出しつつ、急激に減速し冗長で退屈な映画に変質していき勝手にしやがれで終わった。映画館で寝ることの贅沢さを知る映画だった。

終わってみると、カサバテス特集の素晴らしい予告編の記憶しか残っていない

 

アンリアルカンというカメラマンの素晴らしさは、バッドレリジョンのストレンジャーザンフィクションのアートワークを思い浮かべて頂くと良いと思うが、今チェックしてみると、コクトー美女と野獣の撮影監督でもあったようだ

 

映画内映画からの現実のグダグダな群像劇は、ベルイマン「鏡の中にあるが如く」リベット「地に堕ちた愛」メルビル「恐るべき子供達」など遡っていくと、コクトーのオルフェにおける水に映る鏡とナルシスのギリシャ神話に繋がっている