若手刑事の森田健作は、電車の窓から紙吹雪を投げる女性という記事を読んで、殺人の証拠隠滅の為の衣服を細切れに千切る。という荒唐無稽な憶測に突き動かされて夏の炎天下の線路を探しまわる。みたいな話。そもそも丹羽哲郎が出張先で森田の前でサラリーマン川柳めいたものを始めるところから伏線は始まっている。
五所平之助の詩情とは違う。五所平のエピソードは何処か性を感じさせる。というか、とてもwetだ。
100万人の恋人達。結婚式結婚式の中村登。篠田まさひろの我が恋の旅路。野村芳太郎の疑惑。そして小津における岩下志麻。
好日好人みたいな渋谷実のフォードっぽいサザエさんの感じも凄い。
そんな流れの中で久しぶりにエリックロメールを観ると、エリックロメールもずいぶん本数 行ってしまったなぁ。とホウシャオエンのフラワーズオブ上海の冒頭の退廃的な気持ちというか感慨深いものがある。
満月の夜。も緑の光線も恋の秋も海辺のポリーヌもそう言えば何処かとてもひんやりと寒い。夜の映画館の感じだった。
そういう意味で田舎司祭の日記。フランス映画だな。と思うし。モラン神父なんかに繋がっていくんだな。と思うと確かに洒落ている。
神の道化師フランチェスコも久しぶりに見返したくなる