映画の話

映画 覚え書き

ボディ アンド ソウル

主演のボクサー役のジョンガーフィルドがマイクタイソンに似ているだけでもめちゃくちゃ感情移入できて物語に没頭できた。週刊プレイボーイで安倍譲治が有名ボクサーと対談する連載が昔あったんだがチャンピオンになると金にたくさん群がる悪人に食い物にされないように気をつけて。チャンピオンは純粋そうな人だから。みたいな平凡とも思える助言を対談の最後に言っていたが、その後あれだけ勝ちまくってたのに巨額の借金で首がまわらなくて無茶な試合をしていた事や耳に噛みついたり異常な試合をしていた事の裏について映画を観ながら少し思い出した。

 

 

以前マイクタイソンへの失礼なやらせのインタビューがTVの番組企画であったがマイクタイソンやhip hopコミュニティが日本人に好意的なのも安倍譲治と全く関係がないとは僕は思わない。

フィルムグリは闇から闇へ人間や社会正義自体も次から次へ葬り去られていく資本主義的でスピーディーで冷酷な話ながら弱者の存在が強く印象づけられるようになっているのが魅力の一つだ。必ず調子の良い時期に弱者の存在を黙殺してなりふり構わずのしあがり、最後にその弱者を振り払った天罰が下り闇に消えていく。それがjazzに合う

 

外国人の鑑賞者も年末のこの時期に割といて、アメリカでは有名な作品なのか?と思った。確かにpulp fictionっぽいとこもロッキーっぽいとこもあった。僕は知りませんでしたが。

 

主人公の金にたかる悪女役のヘイゼルブルックスがjin&juiceの頃のスヌープに目つきと顎の輪郭が似ていて「sweep dough.you snoop(余計な詮索?こっちは金をかき集めるだけ。)みたいな台詞で付き纏ってくる別れた男を拒絶する場面でバックに薄くbe bopがアップテンポで流れてく感じとかも良かった。