映画の話

映画 覚え書き

人魚昇天

高架下の河川敷に吉村作治や水野晴臣主演の太平洋戦争時代に作られた風の軍記物語ギャルAVが落ちていて、しかもそのギャルも熟女がセーラー服のコスプレをしている。みたいな雑すぎる映画で、鑑賞中 何度もあくびがでたり意識が飛びかけたものの、今回の伝説のカルト映画館 大井武蔵野館を知っていますか?の特集の他2作品。俺の血は他人の血やパンチ野郎など、もし仮に一日中 このようなスカムムービーを観続けた時に、高校生の頃 SM物の洋ピンを何本もレンタルして部活の休みの日に半日しこりまくっていた時のような偏頭痛と脱力感と背徳感に呑み込まれるような良さがあった。そんな映画館のトリ。ラスト一本に塚本晋也作品をみたら笑えるだろうし黒沢清の先日みた「カリスマ」を見たら「俺は皆んながまともに社会人をやっている時に一日中何をしていたんだ?みたいな感じで」ゾッとするだろうな。と思った。モキュメンタリーホラーというジャンルの更に一歩先にいったスクールウォーズとか金八先生みたいな熱血ドラマをスカム企画物AVやVシネにしてしまった時に感じるスカムゆえのホラー感といいますか?(よく考えてみると江戸川乱歩の小説に出てくる怪人達もどこか熱血なんすね。)作り手の意図がみえてこないのに異様な熱量がある事によるホラー感がガッツリあるな。と思いましたし、それゆえに黒沢清の凄さが逆にこの映画をみてわかりました。
あと、やっぱり映画ファンって一日中映画館籠ったりしてる時点で、自分でもカルト以外の何でもない。みたいな事に違和感 感じないけど、クラバーとかhiphopファンーいわゆる音楽ファン〜パーティーピープルはカルトと認識されるの嫌がる人達だろうし、カルトと認識されると箱にとってもイメージダウンだろうな。みたいな事になんとなく気がついた