映画の話

映画 覚え書き

怪談雪女郎

怪談雪女郎、初見 映画館で 演歌のPVみたいでリアリズムいまひとつだな。と思ったけど、映画館では気難しそうな顔のご老人達の気迫や若いスカしたカップルのにやけはにかみ加減におされ、かなり冷笑系のすかした見方をして画面に入りこまないようにしていたものの、帰宅して振り替って、裸の重役の幼少期の思い出みたいに話を繋げはじめたり、異人たちの夏の断片を混ぜたりホラー映画として、というよりイタリア映画の一つのセクションとして組み込んでしまう。など色々な楽しみ方があるなと思った。やはり、田中徳三の映画なので悪名と比べてしまうし、そうするとやや見劣りするな。と思ったけど、そういうベクトルの映画ではないような...やっぱり、そういう映画な。ような...

 やはり世にも奇妙な物語のロジャバディムやフェリーニ版に混ぜると子供の頃 ひとりで留守番していた時の夕暮れのTVの記憶が蘇ってくる。特に青い誘惑などを親に隠れて.こそこそビデオにダビングしてはめちゃくちゃシコっていた。11PMなどはそこまで記憶に残っていない。あきらかに四六時中シコっていた証拠で、これがいわゆる幼少期の追憶とヨガを組み合わせたエクソシストEXILE tribe〜エキサイトたえぼう虎舞竜(とらぶりゅー)推理メソッドの応用と実践だっ!カム。Let's join us! call free!Cold turkey!

ふと、気付いたが、これら全ての概念をかっこよくマッシュアップ映像化させると、ニコラスローグみがでてくる。

勢い余った冗談はさておき、映画館でみると、子供を喜ばせる為に野原で歌いながら変な歌と踊りを踊るシーンや濃厚なラブシーンの中に感じる爬虫類とか虫っぽいのっぺり感など花輪和一吉田戦車の漫画にあるような微かな違和感のなかに不安感情を増幅する顔の表情や動きをかなり工夫していて、母親に対する漠然とした違和感にも似た概念をうまく映像化していると思った。要するに田中徳三の悪名と同じで、常に男の横暴な権力の裏に母親の愛あり。みたいな鬱陶しい概念が顔を出してくるサイケ巨人の星映画で、ある意味で文芸大作な映画だとも言える。