映画の話

映画 覚え書き

春秋一刀流

久しぶりに、古い時代劇をみると良かった。
(山中貞雄 全て良かったが、全く記憶にないなぁ。マキノ雅弘の鴛鴦歌合戦 だけ ぼんやり覚えている程度で残念だなぁ。何故か、今ひとつだった伊藤大輔の下郎の首だけ 鮮明に記憶に残っているのは、後味が悪い映画だったからなのか?それとも、やはり遠近法を駆使した迫力がある画面だったから?なのか......)
ヤクザの抗争を鳥獣戯画とか大昔のノラクロとかちびまる子ちゃんみたいな漫画のテンションで実写化していて風情があった。なぜ、主人公達がこのようなゆるいテンションで深作映画みたいなヤクザの抗争に毎回参加できるのか?というと、武士にとってヤクザが刃物振り回す見習い職人のアマチュア集団みたいな背景があるからで、東映の男度胸で勝負する。とかみると、暴力団=世襲のドス職人集団くらいのテンションで、親子でドスの振り回し方について語りあったり描かれているのを観て気付いたりした。
そんな意味で成瀬の歌行灯(泉鏡花原作だったか?)とか、破門になった浪曲師が地元のチンピラと組んで流しとして興行を回ったりも、後の博徒映画ー渥美清萬屋錦之介の踏掛時次郎の流れに繋がっていくのだが、この春秋一刀流の実録物が踏掛時次郎とも言えるし見比べてみると、より立体的に楽しめると思いました。

そういった意味で、最近 夜の満員電車に乗ると外国人で溢れかえりクリエイティブパーティーギャルみたいなのがやたらとポジティブでクリエイティブなパーティー論などを話し合ったりとポジティブ バイブスが充満しているが、
「世が世なら、川俣軍司師匠こそがちびまる子ちゃんの花沢くん!」
なのである。