映画の話

映画 覚え書き

10月4週目の映画の総括

内田吐夢の吉原妖刀 から 衣笠の白鷲 堀川弘道の黒い画集。と、どんどん映画の夢や理想の世界から現実へと引き戻され黒い画集で小池朝雄がキムタク二似の大学生を浜辺でボコボコにするシーンでは「楽してお金を稼ぐ事に慣れるんじゃねえぞ」と自分が怒られている感じさえした。そして最期のベンダースのことの次第では最初の地球が滅亡する映画内SF映画のとてつもない素晴らしくそこから後の最期まで続く途方もない長さのグダグダな画面の落差に全ての記憶がグダグダになった。映画におけるダラダラと続く日常生活の表現こそ悪夢なのか?と思いつつ、日曜日は一日中家事をしながら、内田吐夢の外連味を思い出して泣いた。

 

今調べてみると、故 青山真治監督のブログに、この映画の後半部分のグダグダなパートのあるカットの素晴らしさについて書いてあった。

それでイントロの素晴らしい映像の映画内SF映画が核戦争後のディストピアである事についてなんとなく考えたり、内田吐夢の吉原百人斬りの片岡千枝蔵が怪物と罵られて吉原の華やかな色の世界から初めて我に帰り、顔のアザのクローズアップになる映像などが浮かんできた

 

そういえばこの感覚、先日観た是枝監督の「怪物」に似てるな。と思った