映画の話

映画 覚え書き

アンダーワールドストーリー

アメリカの織田裕二とか森田健作の熱血社会人ものだが、国がアメリカなので地方都市の話なのに喋り方とか身振り手振りが20年くらい前の六本木や港区で遊んでいるラッパーとか意識高い系サラリーマンみたいでカッコよく、その対比としての印刷所のお爺ちゃんとかもアメリカ人の老いぼれ感がでていて良く、ホロっとさせられた。みんなイケてるスターみたいな演出がかった大袈裟な身振り手振りで会話するものの、それはこのアメリカという国が貧富の差が激しく銃社会で契約社会で孤独で嘘つきで貧乏臭いから。みたいな我々の世代が気づかずやっていたハスに構えた日常風景が全て意識的にやっている感じも良かった。途中の墓地のシーンなどマイプライベートアイダホやラストの救急車のシーンのドラッグストアカウボーイなど、ガスヴァンサントがこの映画を好きなのがよくわかった。主演のダンデュリエは、この時代のノワールの典型的な悪役俳優で、自分はこの俳優が出ているだけで元がとれたと、テンションがあがった。この俳優の身長を縮めてコミカルにすると現金に身体を張れのエリシャクックjrになる。

とにかくノワールは何本観てもお腹いっぱいにならない。次々と何本でも食いたくなる。困ったものだ。危ない刑事みたいなこの時代のアメリカのノリが好きなのだ。適当にビジネス書っぽいウンチクや解説入ったり。漫画の難波金融道のノリだ。