やる事もあるし、東映祭りやりたいけど一本くらいでやめとくか...と思って見始めたら、一週間ぶりの東映画面特有の抑制のきいた美と暴力。小市民社会の友愛や絆の脆弱性を断ち切る健さんの日本刀。グレーの良さが蘇ってくる。荒川河川敷で語り合う少年時代の思い出などキッズリターンっぽさやヤクザの事務所のソナチネ的な雰囲気などキタノ映画への影響も見えつつ、カラーのキタノ映画のどこか70年代の日活ロマンポルノ系の村川透や神代辰巳や仙元誠三っぽさの赤軍学生運動の影をひきずる青みが入り込む隙間のないほどの徹底的なドライな赤みがかったグレーの画面が東映の魅力だ。
とにかく高倉健。佐久間良子や三田佳子の美貌。満員電車を待つ月曜日の朝のプラットホームで日本刀を振り回せ!農地改革だ!労働の後の生麦事件ですよ!これは!日章旗でズームイン朝!