映画の話

映画 覚え書き

10月3週目の映画の総括〜フランス映画とアメリカ映画

アメリカ映画のジェイムズディーン理由なき反抗やジャイアンツ、夜の人々。kidsなどをみると、若者のナイーブさ、繊細さ=弱さ。として神話が作られているが、フランス映画の情婦マノンや僕の小さな恋人たちを観ると、若者のナーイブさ=理屈っぽい。みたいな文脈であり、社会に対して理屈を言わなくなった時に大人になる。みたいな寡黙性の軌跡を辿ってるのに比べて、アメリカ映画のラストは政治的に発言しまくったあげく抹殺されて終わる。ーまるでドル通貨のように喋るベトナム戦争ーデッドプレジデントなのだ。

フランス映画は影の軍隊などのように、全て暗殺して歴史の闇に葬り去る事がカタルシスなのだ。

 

 

 

 

日本は何だろう?

 

マイプライベートアイダホは不思議な映画だった。

ゲイ映画という側面だけでなく街の公民権運動映画的な一面もあったし。やはり、僕は山本薩夫泥棒日記や証人の椅子。華麗なる一族中平康の密会。地図のない街などが好きなので。

そう考えると木下恵介山本薩夫川島雄三ばりに沢山の役者がでる群像劇なのに社会派映画という感じがあまりなく、個人の心情描写こそに力を入れている。アメリカンニューシネマなのだ。死闘の伝説と日の果てを見比べてみるとその物語性の違いがよくわかると思う。

自分が産まれた70年代からたくさんの学生運動映画はヤクザ映画と混ざり日活ロマンポルノからVシネへと変貌を遂げていったが、最初の時点からすでにアメリカンニューシネマと社会派映画は混ざっていて区別はそんなになかったので、自分はその前の時代の映画監督を観た時に、とても新鮮に映った

 

リバーフェニックスはカリスマのアイコンとして死んでしまったし、キアヌリーブスは未だに奇妙な形の優等生としてキャリアを生き続けている事も、この映画の奇妙な社会派映画に彩りを与えている