映画の話

映画 覚え書き

月の寵児たち

月の寵児たち。観ながら、ロメールの三重スパイみたいなスパイ物の飛躍したやつなんだ?みたいな感じで観てるうちに、ふいに、マックスオフュルスの「たそがれの女心」から「サスペリア」まで、繋がったてネオリアリズモ。ロッセリーニの欲望とかオフュルスの快楽とか、本筋のストーリーから無駄に脱線して長い小噺が随所に膨らんでいくスタイルの進化系なんだ。と思いながら、ずっとレイフヤードの吸血ギャング団のシーンにレイヤーが重なったような感じで見ている時もあった。

吸血ギャング団の井戸のシーン不思議だったな。シュールだった

後吸血ギャング団の映画内オペラのシーン。ジャックロジェのフィフィマルタンガルやビスコンティ夏の嵐。フィッツカルドなんかもそうか?映画内劇場のシーン良かったな。ジャージャンクのプラットフォームや世界のオープニングもそうだし。

この映画では、映画内オペラが絵画や陶器という美術品や貨幣という形で何度も再生産され、その度に元の価値が壊され縮小していく

 

熊座の如き淡い星座の弟の登場シーン。無駄にデカくて長い。無駄にカッコつけてる織田裕二みたいな。ああゆうゴテゴテした2枚目 芝居の面白さ。

ロッセリーニの欲望の主役の娘も顔の面積が通常の美人の概念からすると気持ちでかいんすよね。

 

江口寿史とかしりあがり寿の描くゲイマッチョみたいな熊座の如き淡い星座の姉弟コクトーの恐るべき子供達の変わりものの良家の姉弟物語というジャンルですね。ジャングレミヨンの白い足。も良かったですね。日本の性格アングラ俳優をもう少し深度を追求した。みたいなフランス映画の暗い人物描写の面白さですね