話題にもなっていないし、フイリッツラング作品としてもディトリッヒ作品としてもネットの評価は低いが、思わぬ拾い物をした。これで千円は安い。
大雷雨や上海特急がキムタクっぽい演技の立ち位置で、そこそこつまらなかったし、あと以前観たマレネーディトリッヒのロシアの皇后モノの出来が余りにも酷くて、この女優の評価がダダ下がりしていたが、今回の熟女アイドル感はきちんと50〜60代 年齢相応のアイドル感で良かった。
昨日、ラジオのsayonara シティボーイズを聴いていて、大竹まことがちあきなおみや銀座のクラブで働いていた時の話などしていて、川島雄三の赤坂の夜の淡島千景や風船の新珠三千代などの昔の宝塚女優の美しさにハマって、川島雄三映画特集にズブズブにハマっていた時を思い出して、寝る前に無頼の谷の後半部分を見直したが、後から出てくる許婚を殺されて潜入捜査している若い男に惚れだしてからのディトリッヒを、しっかり70代のお婆ちゃんっぽい感じで、かつ 乙女チックにとっていて フイリッツラングの意地悪な目線がしっかり出ていてドイツ映画っぽくて良かった。あと、最後 ディトリッヒが撃たれて死ぬシーンもファズビンダーの天使の影のポスターみたいな構図になっていて、あの作品も観ておけば良かったな。と思った。
僕が中高生の頃から最前線で活躍していたコメディアンが未だに、wowwowのゴム脳市場や愚者の代弁者 東へ の時の頃と同じ都会派のコメディアンとして当時と同じテンションの新しさで3人で会話しているのは、毎週ホッとする。というか、中高生に戻った時のような気分になる。あと、当時は気づかなかったが、キタロウがめちゃくちゃ喧嘩強そう。オールナイトニッポンに出ていた時の記憶で、常に曖昧な意見を濁すおじさんみたいな印象で固まってしまっていたが、youtube動画で時代劇のセットでタモリと絡んでいる若い頃のキタロウの顔つきをみると、めちゃくちゃ精力の強い 千代の富士。みたいな顔で笑っていて驚いた。それにしても、タモリのhiphop感がヤバくて、これを観るとjazzとhiphopのフリースタイルって同じ概念から来ているもの。だとすると、ターンテーブルを物真似や形態模写に変換しているタモリの感覚に今日初めて気づき凄いな。と思った。その橋渡し。としての菊池成孔の粋な夜電波という番組はあった。